こんにちは、Ryukichiです!今回は菅田将暉さん主演のドラマ化で話題の作品、ミステリーと言う勿れ EP1を私の主観モリモリでご紹介します。
ミステリーと言う勿れはどんな漫画?
- 鋭い観察眼、考察力、記憶力を持った主人公が後半にどんどん伏線を回収、畳み掛けていく劇場型の展開。
- 登場人物の悩み、暗い過去に対して、主人公の歯に衣着せぬ物言いで作者の哲学を表現し、前向きに解決していく。
- 人間ドラマが主となっており、ミステリー色は薄め。
- 1EP約80ページのロングストーリーで読み応え◎
ドラマとの違いは?
- ドラマでは省かれてしまった名言が多い。
- ドラマでは目立たないシーンもしっかりと描かれている。
- セリフが多いため、誰が喋っているのか分かりづらい部分がある。
- 人物の表情表現が少ない為、同じ様に見える構図が散見される。が、主人公のキャラは原作版の方がミステリアスに映っている。
- 会話メインの作風なので、ドラマではテンポが悪く見えてしまっている。
登場人物
久能 整(くのう ととのう)
・本作の主人公。特徴的な天然パーマの大学生。EP1では殺人事件の容疑者となるが、冷静に対応していく。達観した人生観と本質を突いた話術を持っていて、取り調べの最中に大隣署の面々を相手に人生相談を始める程。
薮 鑑造(やぶ かんぞう)
大隣署警部補。過去、自動車事故で妻子を亡くしている。久能が犯人であると言う絶対的な自信を持ち、激しい舌戦を繰り広げる。
青砥 成昭(あおと なりあき)
大隣署巡査部長。過去に冤罪事件を起こしている。真実を追求することに執着していたが、久能の言葉で考えを改め、過去の事件を調べ直している。
池本 優人(いけもと ゆうと)
大隣署巡査。妊娠5ヶ月の妻を持つ。付き合いで家に帰れないことが多いが、警察官なら当たり前だと考えている。ゴミ捨てについて久能に説かれ、考えが変わっていく事になる。
風呂光 聖子(ふろみつ せいこ)
大隣署巡査。女性である自身が一係に配属された意義に悩んでいる。看病していた飼い猫が目を離した隙に亡くなった事について久能に説かれ、信用していく。
乙部 克憲(おとべ かつのり)
大隣署巡査。薮と正反対の子煩悩な父親。娘の反抗期について悩んでいて、育て方を間違えたと口にするほど。久能に説かれ徐々に協力的になっていく。
あらすじを解説!
主人公は殺人犯?!
久能「冬はつとめてっていうほど早くないけど、うん今日はカレー日和だ」
カレー日和とは?などと聞いてはいけません。久能くんは毎週末カレーを作りだめするカレーマニアなのです。
そんなある日久能家のインターホンが鳴ると、
大家さん「久能さん、すみません大家ですが」
「ごめんね、この人たちが汗」
薮「大隣署の薮と言います。ちょっとお話を」
「えっと久能、せいさん?ひとしかな?」
久能「ととのうです」
池本「ぶっ(笑)なにその名前(笑)」
薮さん登場!池本は初登場から失礼全開です。どうやら近くの公園で「寒河江 健」という男性が殺されたとのこと。
久能「同じ大学の寒河江ですか」
薮「あまり驚かないね、お話を伺いたいんで署まで来ていただけますか」
開始5ページで主人公まさかの連行(笑)それにしても久能くんは表情ひとつ変わりません。
連日の任意聴取
青砥「寒河江さんとは高校の時も同じクラスですよね」
薮「何故さっき言わなかった?」
久能「いやだから親しくないんで」
「金持ちのボンボンです、チャラくて派手でモテモテで」
青砥「悪意のある言い方だ、彼が嫌いだった?」
久能くん完全に疑われています。というかこんな話し方してたら私が刑事でも疑います(笑)
しかも目撃者がいるとのこと。久能は人違いを主張しますが、それにしては彼の頭は特徴的すぎる、、、
しかしそこは主人公。目撃者と自分は、警察からすればよく知った仲ではないという点で同じ立場であるのに何故自分だけを疑うのか?という理論で武装し始めます。
池本「うわあ、なんか語るヤツだ、、」乙部「めんどくせえぞ、、」⇦外から見てた
私も同じこと思ってしまった。(笑)久能くんは普段からこんな話方なんでしょうか、本人曰く友達も彼女もいないとの事。
薮「すまんが明日も来てくれるかな」
久能「えー」
えーって(笑)取調べはまだまだ続く様です。
池本「やっぱゆとりってスゴイわ」⇦お前が言うな(笑)
乙部「おまえもおんなじだよ」
池本「オレはほら、来年父親になるんだし」
乙部「男か女か、女はだめだ。あんなに可愛がってやってたのに、、」
なにやら娘の反抗期に腹を立てている乙部さん。風呂光さんに矛先が、、
乙部「風呂光!おまえペットが死んだくらいで遅刻すんな!」
男性ばかりの一係。風呂光さんは縮こまってしまっています。
久能「、、、」
なにやら久能くんが聞き耳を立てています。
乙部の悩み、風呂光の悩み、池本の悩み、
2日目、取調べを始めようとする乙部さんに
久能「子煩悩なんですか?」
やっぱり聞いてたみたいです。乙部さんは反抗期の娘に悩まされています。
久能「腹立たしいですか?でもそれ娘さんのせいじゃないですから」
と、生き物の多くは父親と暮らしていない。乙部さんに問題はない。正しく育っている。と語ります。
呆気に取られた乙部さんは、
「気色悪い話しすんじゃねぇよ」
とそのまま退室してしまいました。(その後のコマで「ヨメに話そ」と呟いています。)
次にやってきたのは風呂光さん。薮さんから指紋採取を指示された様です。
久能「ペットが亡くなったんですか?」
こちらも昨日の話ですね。
池本「地獄耳だなあ。そうなんですよこいつ、ちょっと目を離したスキに死なれたって」
うつむいてしまう風呂光さん。
久能「猫なら当たり前ですよ、あなたに死ぬところを見せたくなかったんです。」
池本「いやいやいや、そんな自分で自由に死ねるわけないでしょ」
久能「自分が罪を犯した時、池本さんには捕まりたくないですね。」
「風呂光さんに捕まえてもらいます。」
この言葉が風呂光さんの悩みに刺さった様です。
風呂光「女だからってなめないでください!」
風呂光さんの感情が爆発した(させた)ところで
久能「風呂光さんがなめられないように気をつけなければいけないのはこの署のおじさんたちにだと思います」
「それこそが風呂光さんの存在意義だと思います。」
はっ!とさせられたところで、風呂光さんは一度退室します。すぐさま久能くんはシャツの乱れ、靴の汚れから、池本さんの悩みを見抜きます。
ゴミ捨ては手伝っているとの主張に対し、ゴミ捨てとはどこから行っているのか?ゴミを集めるところが大変なのでは?と問いかけます。
妻があつめたゴミをゴミ捨て場に運んでいただけの池本さんは、これを機に考えを改めることとなります。翌日にはゴミ袋を買って帰ることを宣言し、妻に涙をながさせます。
揃いすぎる証拠
風呂光さん、池元さんの悩みを解決したところで、薮さんが入ってきます。なんと、久能くんの指紋がついた果物ナイフ、ビニール袋がゴミ捨て場から発見されたとの事です。
久能「僕はバカですか?」
なにも対策を立てずに殺人を犯すはずが無いと主張しますが、ここで薮さんが激昂。胸ぐらを掴み、自白を強要しますが、ここでも久能くんは怯みません。
が、家宅捜索を告げられると急に慌てふためきます。⇦怪しい(笑)押し入れに大麻でもあるのか?ノートパソコンにやばい履歴があるのか?と薮さんに詰められます。
その後も久能くんパソコンから寒河江に対する借用状が発券され、青砥さんも揃い過ぎていると感じる程に物証だらけになってしまいます。
反撃開始!!
借用状が発見された段階で、久能くんは探偵役らしく深い思考状態に入ります。そして翌日。
池本さんは何やら妻と子供の名前もめている様です。久能くんは世代が変われば名前の価値観も変化する。だからキラキラネームが生まれるのは当たり前だと諭します。そして、
「池本さんは何回くらい呼ぶでしょうね、うちの父親なんか数えるほどしか呼んでません」
とチクリ。これに関しては久能くん自身の感情が滲み出ているセリフだと思います。
そして、ここから反撃の幕が開けます。
久能くんは過去に家の鍵を落としたことがあるとのことで、誰が拾ったのかを調べてほしいとのこと。ここで真犯人が発覚します。
- 鍵を拾った人物
- 家宅捜索の際、証拠を発見した人物
これらに当てはまる人物とは、、、そして翌日。
久能くんは寒河江が高三の春に免許を取ったこと、夏休み明けには車を失っていた事を思い出したと伝えます。一昨年の夏のこと。
一昨年の夏、家族を亡くした人物といえば、、
真犯人は薮さんでした。家族の復讐のため、久能くんの鍵を利用して犯行に及びました。
全てを認め、取調室を後にする薮さんに対し、
久能「楽しかったですか?」
「復習は楽しかったですか?」
僕は子供だったことはあります
薮「なんだと?」
家族が生きている時も、亡くなった時も刑事の仕事を優先し時間を作れなかった(作ろうとしなかった)薮さんが、家族よりも大事な刑事の仕事を失ってでも果したかった復習は楽しかったか?と問いかけます。この一連のシーンからは久能くんの父親に対するコンプレックスを強く感じる言い回しが見て取れます。
久能くんの舌劇は続きます。
久能「僕が子供ならこう思う」
「お父さんなんだか楽しそうだね」
「あんなに忙しい忙しいって言ってたのに、刑事の仕事は何より大事でそのために全てを犠牲にしてきたのに」
「お父さんが忙しい忙しいって言ってたのは、僕たちに会いたくなかったからで」
「僕たちが死んだらもう忙しく亡くなったんだねって」
これにより薮さんは再び激昂。お前も寒河江と同じだ、親の脛かじってぼんやり生きている、働いたこともない、妻子を持ったこともないおまえに何が分かるんだと掴みかかります。しかし、久能くんは怯まず返します。
久能「僕は子供を持ったことはないですが、子供だったことはありますよ」
親になったら忘れてしまう、子供の立場で話している。と。ここで薮さんは崩れ落ちてしまいます。
久能くんは思い出します。寒河江はずっと部活の先輩に車を貸していたこと、その先輩に金を脅し取られていたこと。
最後に薮さんが口を開きます。
「遅くに産まれた子で、、こんなじいさんが参観日に行ったら恥ずかしいだろうと思った。」
久能くんはあえて煽ることで、相手の感情、本心を吐出させることが得意な様です。その様子こそがこの漫画の最大の魅力でもあります。
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